わんずぺ~すについて

<殺処分される命を減らすために何ができるのか?>

環境省の平成28年度統計では、年間5万6千頭近くの犬猫が殺処分されています。
ガス室での処分は大変な苦しみを味わいます。
(コストの問題から、安楽死処分をしている自治体は極めて少ない)
川や海、山に捨てられたり、虐待されたりと、人知れず命を落としている
犬猫たちを合わせると、更に多くなります。
日本の動物愛護管理法が実際にはほとんど機能していないことを、
保護活動の現場では痛いほど感じています。

「殺処分ゼロ」となることは理想です。
「わんずぺ~す」もそうなることを心から願っている一方で、
形骸化している動愛法では、命を守れない状況に無力感をかみしめています。
残酷なほどの環境に犬猫たちが放置されていても、それを守る術がありません。
日本では犬猫を取り巻くたくさんの問題が山積していて、
まずそれらが解決されることなしには、殺処分を減らすことは
難しいということも・・・様々な相談や保護を通して実感しています。

「わんずぺ~す」は小さな保護団体であるため、
たくさんの犬を保護することはできません。
しかし、小さいからこそできるケアを心がけながら、
犬の保護団体として、殺処分される犬を減らすために何ができるのか?を具体的に考え、
支援者の皆様と共に取り組んで参りたいと思います。

 

>>> わんずぺ~すの志と夢 を読む

「わんずぺ~す」の活動とモットー

◆捨て犬の保護・ケアおよび里親探し
主に沖縄の保護団体「ワン’sパートナーの会」と連携し、保護犬を
「わんずぺ~す」にてお受けし、里親探しおよび譲渡活動を行なっています。
譲渡条件を設け、1時間以上の面接を行い、犬を飼う準備と環境、心構えのしっかりした方に
大切な命を託し、「家族の一員」として迎えていただきます。

◆譲渡後の里親さんサポート
トレーニングなどの相談は、簡易なものであれば電話やメールで相談をお受けし、アドバイスしています。
譲渡後も、「わんずKids」とご家族が幸せに暮らしていけるようにサポートします。
同窓会やイベント、講習会などを催し、保護犬「わんずKids」の里親になることで、
ドッグライフがより充実するような企画を提供していきます。
今後は、里親となった飼い主さんの「もしも」に備えるセーフティネットの整備や、
単身者向けの集合住宅およびサポートの提供で、人と犬との生活を生涯支えられるような
取り組みを進めていきます。

◆衛生的で明るいシェルターづくり
保護動物たちが快適で、できるだけ楽しく伸び伸び過ごせるような環境となるよう、工夫を重ねています。
毎日グルーミングをして健康状態をチェックし、犬たちが清潔であるよう、衛生管理に気を配っています。
また、「わんずぺ~す」は清掃に力を入れています。
里親希望の方々や一般の方々が、いつでも気持ちよくご来訪いただけるように、
明るくきれいなシェルターであるように努めています。

◆避妊・去勢の推進
捨て犬・猫や野犬・野良猫が多いことを鑑み、バースコントロールがなされるべきと考えます。
不幸な命を増やさないために、「わんずぺ~す」で保護された「わんずKids」は、
成犬の場合は通常、避妊・去勢後に譲渡され、子犬の場合は、生後5~6ヵ月で手術が行なわれます。
手術前に譲渡された子犬については、手術の約束と確認作業行なっています。
避妊・去勢手術をすることへの同意は、譲渡条件としています。

◆動物愛護管理法改正の推進
形骸化し、実行力のない法律では、現状を変えられません。
より効力のある法改正と、実際に機能する仕組みづくりが望まれます。
ブリーディングについて規制がないに等しい今の日本においては、
お金儲けのために、簡単に誰もが命を扱えることに大きな問題があります。
(問題ある業者を支えているのが、犬猫を買う側にあることも忘れてはなりません)
悪質なブリーダーやペットショップなどが、命をどのように扱っているかは、
ネット上でも多く指摘され、その実態は悲惨極まりないものですが、
取り締まられるのは極々わずか、別の法律が邪魔をして介入できず、ほとんど野放しに近い状態です。
ブリーダーのレベルと質を高め、免許制にすること、
それを決める機関は透明性の高いものとなるべきですが、
多くの壁に阻まれています。
良質なブリーダーのみに淘汰されるべく、適正化が望まれます。

また、「保護犬を迎える選択」を多くの人たちがとることこそ、
成熟した「命を尊ぶ社会」への流れをつくることにほかなりません。
「わんずぺ~す」は、効力ある動物愛護管理法改正へ向けて、
署名活動等を行う個人・団体等に協力し、シェア・拡散等に努めています。

◆ご寄付とチャリティー事業の両輪でシェルター運営を支える試み
ご寄付だけでは到底難しいシェルター維持・運営のために、
積極的な事業展開をもって、その収益を保護活動に充てていきます。
「保護犬と住まうシェアハウス」はその一環であり、
寄付と事業が活動を支える、より自立的なモデルを目標としています。

◆人と動物が共存共栄できる環境づくり
マナーを守り、人と動物が暮らしやすい地域づくりを行政などと連携して推進していきます。

◆ご寄付いただいたものを大切にし、感謝を忘れない
ご寄付を託してくださる方、里親となってくださる方、ボランティアに来てくださる方、
ボラバイトとして働いてくれるスタッフ、
そして、姉妹団体関係である「NPO法人ワン’s パートナーの会」の皆さまに対し、
常に感謝と敬意を表します。
命のバトンをつなぐ頼もしい仲間として、これからも大切に関係をつなげていきたいと願っています。
ご寄付いただいたものを大切にし、無駄のないように使うことを心がけています。

 

「わんずぺ~す」から皆さんへ

捨てられたり虐待されたりした犬たちが、誰かに気に留めてもらうこともなく、
毎日、各地で殺処分されています。
助けてあげられるのは、ほんの一部。「わんずぺ~す」のキャパシティと体力を考えて
限定的な受け入れしかすることができません。
その枠を広げるために、より多くの方々の様々なサポートが必要です。

助けを待つ子たちのために、私たちにできることがあります。
それぞれできる範囲のことをする・・・
その一つ一つの行動(アクション)は、
1本の細い糸であっても、それが沢山集まって束になれば
「命をつなぐ縄」=「命綱」となるのです。
活動に参加する、里親になる、預かりボランティアをする、物資を送る、支援者になる、etc.・・・

そういった ひとりひとりの行動そのものが、
保護犬たちの命綱なのです。

現状を変えるために行動し続けなければいけない、
未来の命を救うために、今できることをしていかねばならない、
そう、心に信念として多くの人たちに持ち続けて欲しいと…
「わんずぺ~す」スタッフは願いながら、活動しています。

決して急に社会が変わることはなくても、
一歩一歩前に進む「前進」だけが、未来への確かな流れをつくるのです。
より多くの人たちが賛同し、同じ方向へ歩くこと。
それが社会の潮流を変える力になります。
助けられた子たちは、そういった信念のもとに救われてきたのです。

犬猫たちを愛し、その幸せを願う人たちこそが、未来を変えられると・・・信じています!